「お困りごと」は「自分ごと」、地域の「ために」は地域と「ともに」~特定非営利活動法人友-友
「特定非営利活動法人友-友」は、吹田市北部千里ニュータウンにて、地域住民参加型による「共に生きる地域づくり」を理念とし、1986年、一軒の空き家から活動がスタートしました。
当初はサークル的な活動が中心でしたが、核家族化・高齢化といった地域課題と向き合う中で、サロンの開設、地域通貨の発行、安否確認の見守りを兼ねたお弁当の配食やデイサービスといった地域の高齢者に寄り添う事業を切り拓いてこられました。
変化をともに考えたい
2024年は、デイサービスの閉所や、吹田市の配食サービス事業における補助金が打ち切りになるなど、大きな変化が重なりました。しかし、市の事業としての制約がなくなったことを柔軟に逆手にとり、家事や送迎といった日常の困りごとを支援する「お助け隊」制度を新たに導入しながら、配食サービスを継続されています。
私たち伴走支援チームとしては、この大きな変化に立ち会わせていただきながら、ともに考え、団体が築いてきた理念や価値観を、これからの地域に繋げていきたいという思いで、代表の川口雅香子さんにお話をうかがいました。

お話を受けて
ご準備いただいた資料を見せていただきながら、川口さん自身が活動に参加されたきっかけや、初代代表の小林房子さんやメンバーたちと重ねてこられた活動の軌跡をうかがう中で、私たちが特に印象に残ったのは川口さんの笑顔でした。
うまくいかなかったことや、これからやってみたいけれど難しそうと感じておられることを話して下さるときには、本当に悔しそうな表情を浮かべる場面もみられましたが、これまでに大変苦労されたはずのことでも、笑顔を絶やさずユーモアを交えながら当時の素直な気持ちや周囲への感謝の思いを話される川口さんの姿に、私たちも強い安心感と共感を覚えました。
「利用者はもちろん、自分たち自身もともに和気あいあい、楽しくやっていきたい」というお気持ちがあらわれているように思えました。きっとそれが、集まるボランティアの方がたにとっても居心地よい場所として40年近く続いてきた団体の原動力に繋がっているのだと感じます。
お話の中で知った、団体のこれまでの紆余曲折ともなう多くのチャレンジはどれも、地域や社会の課題を見逃さず同じ視線で考え行動し、実際の支援に繋げてきたものばかりでした。「お助け隊」も、配食先の利用者さんやご家族からの声をきっかけに始められたものです。また、利用者が会費を支払う受益者負担の形をとった有償ボランティアを中心に活動されており、一方的でない「自立のための支援」を、昔ながらのご近所付合いのような「お互いさま」「助け合い」の精神で続けておられます。
そこには、地域のひとが孤立したり、困っていることを決して「人ごと」で終わらせない「自分ごと」として、ともに安心できる楽しい社会を自分たち自身の手で築いていきたい、という思いが根底にあり、それもまた活動の源になっているのではないかと思います。
このプロジェクトに参加する私たちにとって
伴走支援にあたって、川口さんからお聴きしたお話をどう考えるか?お話から学ばせていただいたことをどう地域や社会に繋げられるか?それを探るため私たちチームで話し合いを繰り返しています。団体の姿やこれまでの歩みに対し、共感や尊敬の気持ちが深まることはもちろんのこと、チームメンバーそれぞれの視点や感じ方の違いを知ることで、お互いにとっての学びに繋がっています。
川口さんたちが忙しいながらも合間を縫って相談されているように、私たち中間支援スタッフが市域を超えて直接顔を合わせ、コミュニケーションをとること自体の大切さにも気付かされました。川口さんたちの姿を私たち自身に重ねながら、あらためて「自分ごと」として「楽しみながら」地域との関わりを考えていきたいです。
(友-友伴走チーム|特定非営利活動法人市民活動フォーラムみのお 佐野 友哉)